なんちゅうブログ書いてるぅ YOU KNOW?

Hello!Projectを中心にアイドルソング、ガールズポップ、J-POPについての感想など書きます。

こぶしファクトリー『きっと私は/ナセバナル』

バンドサウンドの切なくも力強い王道バラード『ナセバナル』
こういうとてもストレートな楽曲を説得力を持って響かせることが出来るのが、こぶしファクトリーの素晴らしさだと思います。
前作の『これからだ/明日テンキになあれ』に引き続いて、これまで培ってきたスキルというのをいかんなく発揮して、高スキル本格派グループという道へとまた一歩着実なステップを踏んだなということを実感させてくれます。
単にスキルをひけらかすだけではなく、感動的に歌を響かせられるということを今回も見せてくれているのが感動的。
なんといってもラストフレーズの【たい】の5人の力強いハーモニーには圧倒され胸を打たれます。ここが感動的なのは、その音圧の高さから、こぶしファクトリーのチーム感、チームとしての力と団結を感じさせてくれるからかもしれません。いやぁ本当に素晴らしい!

そしてメンバーの歌唱だけではなく、この曲の制作陣もかなり気合いの入った仕事を高いレベルでしてくれています。
及川眠子さんによる歌詞がまず先に作られ、それに星部ショウがメロディーをつけるといういわゆる「詞先」で作られるという、いつもと違う制作段階を踏んでいることに注目。
少なくとも、どのグループにも回せるような曲をあてがったのではなく、こぶしファクトリーだからこその明確なコンセプトを持って作られた楽曲なのです。それだけでこの曲に対する熱い気合いを感じずにはいられません。
宮永次朗氏によるアレンジも素晴らしい。今回のトラックは豪華ストリングスカルテット含む生楽器演奏によるもの!やっぱりこぶしにはこれが合う!

一部の好事家や、ハロプロ村という閉じた狭い世界を飛び出して広がっていくスケールの大きさ、可能性、そこへ届けたいという強い意思を感じさせてくれるのがいいじゃないですか。
志が高い!

一方の『きっと私は』は、こぶしファクトリー初のつんくプロデュース楽曲。
こちらは以前からあった曲をこぶしに回したという感じがします。
しかし、シンガロングなコーラスやラップ、ハードロックへの展開など押さえるべきツボをしっかり押さえて今までのこぶしファクトリー楽曲との整合性はきちんと取りながら、つんくさんならではな楽曲になっているので良いんじゃないでしょうか。
なるべくエレクトロな音は抑えて欲しかったところですが…。
レゲエからハードロックへ展開するところなんかはSALT5の『Get Up!ラッパー』を思い出しました。
まぁこういう新鮮な一面をたまには出していくことも必要なのかな。


今年はハロプロも20周年で盛り上がってますが、その歴史を振り返ってみても、こぶしファクトリーほどグループのコンセプトが明確な一貫性を保ち続け、独自の個性を確立させたグループもないんじゃないかと思います。
過去のグループを色々と思い返しても、初期タンポポ、二期タンポポ太陽とシスコムーン
ぐらいじゃないですかね。
やっぱり自分はそこにもの凄く高い価値を見出だしてしまいます。
色々あると思いますけど、誰がなんと言おうがこぶしファクトリー独自の道をこれからも貫いて進んでいってほしいなと強く願います!