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Hello!Projectを中心にアイドルソング、ガールズポップ、J-POPについての感想など書きます。

跪ケ!崇メヨ!これが大人の女の本気。predia『ファビュラス』

PASSPO☆と並ぶプラチナムパスポートの古参ユニットであるpredia
「平均年齢28歳の日本一セクシーな大人アイドル」がコンセプト。普通に三十路を過ぎたメンバーがいるのですから、低年齢化が顕著というか、それが当たり前な今のアイドルシーンの中では、それだけで特異な存在感を放ってるグループではあります。
それと湊あかねさんと村上瑠美奈さんというメインボーカル二人の圧倒的な歌唱力は分かりやすいフックになってますね。

楽曲は基本ダンスナンバーでありながら歌謡曲感が強く、叙情的で切ないムードで大人の女の哀愁と寂寥感を歌う。といった感じの物が以前は多く、それなりに高クオリティではあるものの深くハマるほどのものではないなという印象だったのですが、(80年代ユーロビート的な『美しき孤独たち』『壊れた愛の果てに』あたりは結構好きですけど。)2017年にちょっと流れが変わってきます。

メインボーカル二人のパワフルな歌唱を最大限活かしきった、前のめりな勢いに圧倒されるハードロックテイストのダンスナンバー『禁断のマスカレード』、艶っぽさと良い意味での下世話さが魅力な歌謡ロック『ヌーベルキュイジーヌ』、ゴリゴリのEDMサウンドと大人の女性の洗練された魅力を引き出すような上品なメロディーが同居した『Ms.frontier』と、2017年にリリースされたシングル3作が以前とはまったく違う攻撃的なムードの「強く妖艶な女」感を強調した、音楽的強度もかなり高水準な良作でした。(ちなみにMVも最高です。谷間にぶどう!)
このように以前とはモードがガラリ一変したことにより俄然面白い存在に!
と、ここまで書いといてアレなんですが、この2017年の流れ自分完全に後追いです!今年に入ってから知りました!自分の不明ぶり、アンテナ感度の低さを恥じるばかり!

まぁそれはさておき、2017年からの良い流れ、勢いにのってリリースされたのが今回のニューアルバム『ファビュラス』です。
そしてこれが期待通りの傑作でした!

壮大なスケール感と切迫感で胸に迫ってくるオープニングナンバー『ファビュラス』、強い女感を極限まで押し出したハードなEDM『SUPER WOMAN』、「 跪キナサイ」「崇メヨ」という演劇的な台詞もバッチリ決まった仰々しくも耽美的な『クレオパトラ』など、前出のシングル群の流れを汲んだ攻撃的なナンバーたちも勿論素晴らしいのですが、嬉しいのはそれ以外の、アルバムならではのバリエーションの部分となるような立ち位置の楽曲たちがどれも凄く良い!ということです!
中でも特筆すべきは、アルバムのリードトラックとして先行配信され、MVも作られた『Hotel Sunset』でしょう!
アコースティックギターのカッティングも渋い、ラテンジャズ風の妖しくもクールなダンスナンバーで最高にかっこいい!それでいて歌詞はほんとに下世話!最高です。今年の年間ベストソング候補が早くも現れたという感じです!

さらにはオシャレかわいいディスコ『Secret of Light』、モダンブキー風の『Wake Up』も良いですね。
個人的には『SHADOW PLAY』のV系感なんかもグッと来るところですね。
禁断のマスカレード以前の楽曲のテイストに近い叙情的で切ないバラード『Addicted To Your Secret』が、攻撃的なナンバーが中心のアルバムの中で、光と影の影の部分として強調され、アルバムにより多層的な深みをもたらす楽曲として重要な存在感を放っているというところも含めアルバムとして隙がない!
ラストはアイドルソングらしい多幸感に溢れた『Close to you』で大団円。
完璧!

インタビューなどを読むと、最近はprediaのメンバー自身が「こういう楽曲がほしい」というオーダーを出したり、『ヌーベルキュイジーヌ』『Ms.frontier』では作詞に関わっていたり、
さらに『Hotel Sunset』をアルバムのリード曲にすると決めたのもメンバーの皆様だということで。
いやぁ本当に色々とわかってらっしゃる、なんとも頼もしいお姉さま方ですね!