もう9月だけど…イコノイ夏祭り!=LOVE『ウィークエンドシトロン』編。
=LOVEのニューシングルは収録曲すべてが夏気分を盛り上げてくれる曲になっていて、まさに夏祭り!という感じです。相変わらずパッケージング力がすごい!
表題曲の『ウィークエンドシトロン』は清涼感溢れるシンセサウンドが夏っぽく鮮やかな、おしゃれかわいいK-POPテイストのダンスポップナンバー。
ひまわりをイメージしたかのような黄色の衣装も夏気分を盛り上げます。
=LOVEのこれまでの楽曲としては『What you! What you!』や『セノビーインラブ』と同タイプの楽曲だと思いますが、個人的にはこの路線がドストライクに好きなので初めて聴いたときはガッツポーズが出ましたね。
ラップ部分の作詞をまさかのフワちゃんが担当。
このラップ部分、特に前半はデタラメ英語的というか、空耳アワー的というか、日本語なんだけど日本語に聴こえないとにかく変な語感の面白さがあるなぁと。ちゃんとしたラップとは言えないかもしれませんが、これはこれで味があっていいんじゃないでしょうか。
カップリング曲は盤違いの3曲。
『夏祭り恋慕う』は、今ノリにノッてる女と自分が勝手に思っている佐々木舞香ちゃんがセンターを務める、夏祭りを巡る恋模様を描いた王道の青春ソング。
タイトルから受ける印象通りに和なテイストがもう少し強調されても良かったかなと思わなくもないですが、こちらが表題曲でも良かったなというくらいの出来ではあると思います。
個人的にはあえてカップリングくらいの立ち位置のほうがこの曲の良さは逆に引き立つかなぁと思いますね。
大場花菜ちゃんと野口衣織ちゃんがWセンターを務める『祝祭』は、少しテイストが変わってクラシカルでゴシックな雰囲気の楽曲。
怪奇的な歌詞がホラーでもあり、夏といえばホラーということでこれまた夏気分を盛り上げます。(ちょっと無理矢理かな?笑)
センターの2人が男装をしていてその他のメンバーは女性役ということで、やはりこれは大場花菜ちゃんが好きな宝塚を意識してのものでしょう。モーニング娘。のMr.Moonlightを思い出すという世代の人もいるでしょうね。
センター2人の男役のはまりっぷりも、MV含めた世界観の作りもなかなかのものでコンサートで見るのが楽しみな曲です。
そして最後に『ズッ友案件』という曲が収録されているのですが、個人的にはこの曲が今回の1推しの曲になります!
ほのかにトロピカルハウス的なテイストを感じるサウンドが夏らしい陽性のダンスポップナンバーなんですが、注目は作詞を元HKT48及び元IZ*ONEの宮脇咲良ちゃんと、その盟友HKT48の村重杏奈ちゃんが担当しているというところ。
そしてその歌詞が良い曲をさらにワンランク上の物にしていると思います!
凄く今どきの女の子な言葉使いを全編に渡って使用しているのが新鮮だし、ありそうでなかったテイストがそれだけで最高なんですが、内容が、仲間賛歌というか、「うちらの仲良しグループ最高!」なんだけど、それ以上にいつか来るであろう別れの時を意識しているという物になっていてこれが泣ける!
なぜ泣けるのかといえば、メンバーの卒業や解散というものが現実的で、いつかくるかもしれない未来として切実に実感せざるを得ないのがアイドルグループというもので、
だからこそ今この瞬間を大事に精一杯楽しもう。というようなメッセージを、HKT48卒業とIZ*ONE解散というふたつの別れを立て続けに経験し誰よりも身に染みているであろう宮脇咲良が盟友と共に後輩アイドルに託したということがとても重く、そして尊いからなのです。
そして=LOVEだけでなく、すべてのアイドルグループ、アイドルだけでない今この瞬間を生きている全ての女の子たちへのメッセージにもなっていると思います。
いや女とか男とか関係ないかも。
HKT48やIZ*ONEのファンは活動中のことを思い出して泣けてしまうし、=LOVEのファンとしては今この瞬間がさらに愛おしく感じるようになる。というのが『ズッ友案件』という曲なのです。
本当に=LOVEは良い曲を貰ったなぁ…。
しかしながらプロデューサーのさっしーの思いきった人材起用も凄いですよね。
フワちゃんに、ウィークエンドシトロンのMVは峯岸みなみちゃんが監督。そして宮脇咲良&村重杏奈。
確かにみんなさっしーのお友達でそういう人事だと言われたらそうなんですけど、結果的に今どき女子の感覚やセンスをフル活用しているってことになってるんですよね。
秋元康からの影響もありつつ、さっしー自身が今までのプロデュースに今どき女子の感覚をきちんと反映させていて、それが女の子のヲタが=LOVEに増えまくってるっていう現象に繋がっているのかもしれません。
おじさんが頭で考えた「女ウケ」なんて時代遅れだとなるくらいに、さっしーと今どき女子たちがアイドル界に新鮮な風をこれからも吹かせ続けてくれることを期待したいと思いますし、こういう流れが全体に波及していったらいいですよね。