なんちゅうブログ書いてるぅ YOU KNOW?

Hello!Projectを中心にアイドルソング、ガールズポップ、J-POPについての感想など書きます。

2017年1~3月リリースのハロプロ楽曲まとめ。

カントリーガールズ『ピーナッツバタージェリーラブ/Good Boy Bad Girl』

『ピーナッツバタージェリーラブ』は2017年のベストハロプロ楽曲の候補でしょう!ひたすらかわいいのに何故か胸が締め付けられるような切なさに溢れている名曲です!
ももち引退前のシングルでのリリースはこれがラスト。ということがバイアスになってるところはあると思うのですが、初恋の頃を愛しく思い起こすような懐かしくも切ないムードがほんとに胸に迫ります。
歌詞が読みようによっては、ももちに対する愛や想いを歌ってるようにも解釈できるかなと。っていうかタイミング的にそう読めちゃうよなぁ・・・。
それと曲冒頭のももちソロがほんと素晴らしいですね。歌手人生の集大成を見せつけられているような。透き通った高貴で美しい歌声でもうここだけで泣ける!
『Good Boy Bad Girl』は男パートと女パートに別れた歌詞の掛け合いが面白いロックナンバー。
悪くはないけど、カントリーがこの路線をやる意味をやっぱり見いだせません。


ハロプロ研修生北海道『リアルリトルガール/彼女になりたいっ!!!』

『リアルリトルガール』好きです!ロカビリー、古いジャズテイストのアップテンポなポップナンバー。ダイナミックな歌割りが聞いていて楽しいですね~。
メンバーのフレッシュで一生懸命に個性を出そうとしている歌唱も好感しかありません!
生でパフォーマンス見てみたいものです。
『彼女になりたいっ!!!』も研修生北海道ならではの個性が出てます。


モーニング娘。17『BRAND NEW MORNING/ジェラシー ジェラシー』

前作『ムキダシで向き合って』に続いての、星部ショウ+Jean Luc Ponpon体制でのEDM『BRAND NEW MORNING』
ムキ向きは抑制の効いたクールなかっこよさがあったわけですが、今回はこぶしファクトリー楽曲などで見せていた星部ショウならではの暑苦しさが全開!
この暑苦しさ、新メンバーが加わって新たな体制でもういっちょやってやるぜ!っていう攻撃的な気合いが伝わってきて個人的には好感を持っております。
冒頭の「We're BRAND NEW MORNING 新時代の幕開け」と勇ましくシュプレヒコール上げるところは、『ザ☆ピ~ス!』の「HO~ほら行こうぜ」や、『そうだ!We're ALIVE』の「努力 未来 A BEAUTIFUL STAR」のとこを思い起こさせますし、そういうモーニング娘。の歴史の繋がりみたいなものもちゃんと感じとれるのも良いです。
つんくEDMがそのアート性を高めるかわり、シングルとしての華みたいなものが失われつつあった中で、星部+Jean Luc Ponpon体制でモーニング娘。EDMが再びその華を取り戻したと思ってます。次も期待です!
一方つんくが手掛けた『ジェラシー ジェラシー』こちらも傑作!
アーバンでクールなダンスチューン。ラップパートも面白い!
とにかく今回は12期メンバーの野中チェルが活き活きとその個性を発揮してるのが良いですね。
前作の『そうじゃない』では牧野真莉愛ちゃんがフィーチャーされていて、こうやってシングルが発売されるたびに「今度はどのメンバーがフィーチャーされるんだろう?」っていう黄金期モーニング娘。にあった楽しみが復活したかのような流れが嬉しいですね。この調子で色んなメンバーをフィーチャーしていってくれたら嬉しいなと思います!


℃-ute『To Tomorrow/ファイナルスコール/The Curtain Rises』

『The Curtain Rises』はラストライブのオープニングで、一方の『To Tomorrow』はラストライブのエンディングで歌われることを想定してつんくが作ったという楽曲。
つんく℃-uteへの愛を感じると共に、やっぱりつんくはライブで歌われる事を想定して曲を作ってるんだなと実感。
音源聞いて微妙な楽曲でもライブで聴くと凄く良い!ってなる曲があって、つんくの凄さを感じることが何度あったことか。この2曲がラストライブで、どのような感動を与えてくれるのか楽しみです!
『The Curtain Rises』は、『Kiss me 愛してる』以降の、アダルトで激しいダンスナンバー路線の集大成ともいえる、力強いナンバー。℃の無敵感が伝わってきます!かっこいい!
『To Tomorrow』は肩の力の抜けた雰囲気で感謝を優しく歌い上げた曲 。感傷的になりすぎないところが逆に沁みる!
さらにSHOCK EYEが作詞作曲を手掛けた『ファイナルスコール』も、ドラマチックな展開を持ったエモーショナルな曲で泣けます!
SHOCK EYE℃-uteのコラボもっと聞きたかったなぁ・・・。
3曲とも℃-uteの最後の輝きを素敵に彩るような愛に溢れた作品で良かったです!

つりビット2ndアルバム!「Blue Ocean Fishing Cruise」


【公式】つりビット『Get ready Get a chance』MV Full ver.

 

歌って踊って釣りもするアイドル、つりビット。

「釣り」というギミックがありながらも、デビュー以来一貫して正統派で王道なアイドル像を提示し続け、アイドル界での強固な存在感、認知度を築き上げてきました。

レーベルはインディーズ、メンバーの所属事務所も大手とはいえない中、浮き沈みの激しいアイドルシーンで2013年のデビューから4年間安定的な活動を続けていることは本当に凄いことだと思います。

メンバーのビジュアル含め、すべての面が非常にウェルメイドで安心して見ていられます。

つりビット現場には、メンバーのかわいい姿を静かにニヤニヤしながら眺めているヲタ、ライブで沸きたいヲタなどなど、幅広いタイプのヲタが集まってきますが、山下達郎カバー『踊ろよフィッシュ』のリリースをきっかけに、いわゆる楽曲派と呼ばれているヲタからも支持を集めているように思います。

そんな楽曲派の皆さんの期待を裏切らない良質なアルバムに今作もなっていると思います。

 

前作から比べて、メンバーの成長に合わせてなのか、本格派なサウンドの楽曲やしっとりと聴かせる楽曲など、少し大人な雰囲気の楽曲が増えているなという印象を持ちました。そうはいってもかわいらしさがベースにきちんとあるバランスのいい作りにどの楽曲もなっていて、さりげなく違和感のないモードチェンジで凄く良いなと思います。

ソロパートをリレーしていく曲も増えて、そこからメンバーの成長も感じさせてくれますね。

 

あとこのアルバム、構成、曲の並びが凄く良いと思いました。純粋なアルバムのための新曲は少なくて既発曲が多いのですが、曲の並びによって新しい輝きが各曲から感じられて新鮮に聴けました。既発曲だらけでも、こういう感覚を提示できるならアルバムを作る意味があるってもんです。

 

幕を開ける乾いたギターカッティングが爽快な、80年代初頭の山下達郎楽曲を彷彿とさせる洒落たリゾート感にあふれる表題曲『Blue Osean Fishing Cruise』

開放的でキラキラしたアップテンポな『裸足のマーメイド』

しっとりと切なく甘酸っぱいフィリーソウル風『渚でラテアート』

この冒頭3曲の流れが本当に美しいと思いました。

『渚でラテアート』はもともと好きな曲だったのですが、アルバムの流れで聴くと、エモさ、甘酸っぱさが5割増しくらいになってもうたまらないです。

3曲ともリゾート感があって、釣りがテーマなアイドルということで、海、潮風の匂いを歌詞や曲の雰囲気から感じさせてくれるというのも、つりビットの独自性を示せていて素晴らしいです。

 

その他の曲では、性急で勢いのあるフュージョンサウンドとユニークな歌詞の組み合わせが面白い『妄想フィッシング学園』

同じくフュージョンサウンドでありながら、都会的でお洒落なディスコ調、サビのラストにカタルシスのある『Get ready Get a chance』

松田聖子の80年代バラード、赤いスイートピーやSweet Memoriseの域に達している!と思わせてくれる『カモメペリカントーリー』

同じバラードでもリゾート感のある、甘酸っぱい『潮風日記』

モンキーズのデイドリームビリーバーをベースにしたポップでファンシーな『おさかな形キャンディー』(フィーチャーされた長谷川みーちゃんの歌声がはまりまくり!)

あたりが自分は好きですね。

そしてなによりどの曲もアイドルソングでしか味わえない魅力にあふれているのが良いですね。

 

メンバーの歌声もそれぞれの個性が序々に見えはじめてきたのがいいですね。

ナチュラルな中に大人っぽさを感じさせる竹内なっちゃん。さりげなく表現力を見せる小西あゆたん(歌手として可能性を感じさせます!)。溌剌なかわいらしさがある安藤さくちん。ファンシーで甘い長谷川みーちゃん、そしてちゃんあやこと聞間彩ちゃんは凄く独特の良い声で、まぁ推しへの贔屓目がかなりあるけど一番好きな歌声ですね。

みんなまだまだ成長していくことでしょう。

 

これからつりビットがどうなっていくのかほんとに楽しみですし、このアルバムでその未来への期待が高まりましたね。

見守りたいとおもいます!

 

 

 

 

 

これがさんみゅ~の生きる道。「桜色プロミス/風のミラージュ」

約1年ぶりのリリースとなるさんみゅ~のニューシングル。長い間待ったかいがあった!と言える傑作になりました!
『桜色プロミス』『風のミラージュ』それぞれベクトルの違う曲ではありますが、両曲とも自分の中での2017年ベストアイドルソングの有力な候補だと断言いたします!

どちらも完成度が非常に高い。

『桜色プロミス』はアイドルソングでしか味わえない幸せな高揚感が全編に溢れた、それでいて上品な佇まいを持つ王道的恋愛ソングです。
かわいい曲ですが、メンバーの成長にちゃんと合わせて洗練された大人っぽい雰囲気を出せているのが良いですね。
Aメロのソロ→ユニゾンコーラスの掛け合いが醸し出すちょっと懐かしいレトロな雰囲気なんかさんみゅ~らしい所かなぁと。
今っぽさとレトロ感の絶妙なブレンドが凄く上手くいってると思います。


『風のミラージュ』は桜色プロミスから一転して、恋人を失った喪失感を切なく歌いあげた、胸を締めつけられる名曲です。
編曲を担当したのはももクロやバニラビーンズでの仕事で知られる大隈知宇氏ですがこの曲でも良い仕事してます。
まず冒頭のシンセソロが音もフレーズもほんとに良い!もうここだけで名曲の雰囲気がプンプン。
生演奏によるオケの音の温かみ、歌に寄り添う感じがさんみゅ~メンバーの歌声と合うこと。
メロディも良いですね。
サビの「恋は この恋は ずっと片想い」のところの歌声が折り重なって重層的になるところが素晴らしいです。


あと桜色プロミス、風のミラージュ両曲ともCメロから落ちサビへのソロパートのリレーが凄くエモーショナル。
メンバーそれぞれの持ち場の割り振りに、こうでなければならない!っていう説得力がちゃんとあるんですよね 。
桜色プロミスは一聴するとただ単純にキリのよいとこで区切って順番に並べてるだけのように聞こえますが、それさえもこうでなければならない!って聞こえてくるから不思議です。
そういうパート割りの妙みたいなものもちゃんと考えられてるんでしょう。素晴らしい!


あともう一曲、TYPE-Bに収録されている、空間的な広がりにスケールの大きさを感じさせる『VOICE』も良いです!


ケレンミのないストレートな楽曲を実直に歌っていく。
それがさんみゅ~の生きる道であり、良いところなんじゃないかなぁと思っております。
今回のシングルでもその良さがちゃんと出ていて嬉しいところです。
メンバーの「歌う」ということに対する誠実な姿勢が自分はほんとに好きだし、推せる!って思うところなんですよね。
どうせならさんみゅ~これからも末長く続いていってほしいものです!

花澤香菜「Opportunity」

声優さんには疎い自分ですが、たまたまラジオで聞いた曲にびびっときてこのアルバムを購入。これは当たりでした!
ROUND TABLEの北川勝利氏がトータルプロデュースしてるんですね。
というかこの体制でもうすでに過去数枚アルバムを出しているそうで。それもこれからチェックしなければなりません。

このアルバムのいわゆる渋谷系と呼ばれているポップミュージックを彷彿とさせる楽曲の数々がどれも良質。

爽やかでキュートなネオアコ風『FRIENDS FOREVER』『透明な女の子
エレクトロなモダンブギーを儚いガーリーな世界観に落としこんだような『滞空時間』
フリッパーズギターのグルーヴチューブをモロに連想させる90年代前半のマンチェスターギターロック風『Marmalade Jam』
ジャジーな『brilliant』
ラストを締めくくる静と動のコントラストが激しい壮大なEDM風『Blue Water』あたりがお気に入りです。

楽曲のクオリティの高さもさることながら、キュートでありつつどこか儚く繊細な世界観へと引っ張りこむ花澤香菜さんのボーカルの力も半端ないです!
あと何曲か作詞もなさってるんですがそれもスゴく良い!

各楽曲の作詞、作曲、編曲参加ミュージシャンたちも凄く豪華。
西寺郷太シンプリー・レッドのミックハックネル、宮川弾矢野博康、沖井礼二、クラムボンのミト、GREAT3に空気公団などなど。
高クオリティも納得ですね。

聞き込みたいと思います。

森高カバー路線とは何だったのか・・・。つばきファクトリーメジャーデビューシングル!

1年10ヶ月という長いインディーズ期間を経てついに、つばきファクトリーメジャーデビューしました。
個人的にリーダーのりこりここと山岸理子ちゃんは研修生に入ってきたときから今まで、その成長ぶりを目の当たりにし続けてきたそれなりに思い入れの深いメンバーだったりするので感慨深いものがあります。めでたい!
先にデビューしたこぶしファクトリーに比べると、どちらかというとおとなしいというかほんわかしたメンバーが多いのかなという印象ですね。(岸本ゆめのちゃんだけはガツガツしてるかな?)
イベント時の楽屋の様子を生中継するLINE LIVEの映像を見ていても、放送開始時にまず1列に整列してひとりづつ自己紹介をしてから始めるという真面目ぶりを見せていたり。
とにかくわちゃわちゃとしていて騒がしいこぶしファクトリーとの個性の違いが早くもはっきりと現れていて面白いですね(笑)
デビューシングルのリリースインストアイベントも良い評判が広がり各地で大盛況だったようで喜ばしいことです。

メジャーデビューシングル曲のひとつ『初恋サンライズ』は、ハロコンで披露されるやいなやハロヲタ内で好評価の声が多数上がり、つばきファクトリーの良い評判を広めるひとつの要因になった楽曲です。
勢い溢れるアップテンポなマイナー調メロディの歌謡ダンスナンバーで、歌詞は一歩先へ踏み出そうとする女の子の恋心を綴ったもの。℃-ute都会っ子純情』やスマイレージ夢見る15歳』などの、つんくワークスを彷彿とさせる「いかにもハロプロっぽい」と思わせる楽曲です。
この曲につんくさんは関わってないんですが。(作詞 井筒日美 作曲 山田祐輔 編曲 近藤圭一)
そういう意味でこの曲がハロヲタ内で評価が高いというはなんとなく分かる気がします。
サビ前の台詞などヲタク的に「アガる」要素もありますしね。個人的にはこの曲調に新鮮味をあまり感じないなぁという感じでそこまで好きというわけでもないんですが・・・。
しかし、『青春まんまんなか』~『気高く咲き誇れ』とインディーズのときから続くエレクトロなダンス歌謡路線という流れがあって、そこの積み重ねの成果みたいな物を、特にメンバーの自信たっぷりに見えるパフォーマンスなどからちゃんと感じ取れるのでそこは良いなと思います!

つんくが作詞作曲を手掛けた『Just Try!』も先に上げた、エレクトロなダンス歌謡路線の流れを汲んだ曲でしょう。
モーニング娘。でやっていた斬新なつんく流EDMがつばきに回ってきました。
自分は断然こっちが好きなんですよね。
無機質で淡々としていながらも、それでいて内なる炎をメラメラと燃やしているような佇まいがクールでかっこいい。サビらしいサビのないメロディー、どっしりとしたビートと隙間の多いトラックとアイドルのデビュー曲としてはちょっと異例かなとも思える「攻めた」作りになっています。
便宜上つんく流EDMをEDMとジャンル的に定義をしてますが、世間一般で言われているEDMのスタイルとはかけ離れた曲に仕上がることが多く、その誰にも真似できない独自性はもはやアートの領域まで来てるといったら言いすぎでしょうか。ここらへんはいつかまとめて色々書けたらいいなと思ってます。

そして残るもう1曲『うるわしのカメリア』は、チャールストンの頃まで遡る古い時代のジャズを彷彿とさせるかわいらしいナンバー。
曲開始から最初のサビ前までモノラルサウンドというところなんか何気にこれも「攻めた」作りになっているし、待望のかわいい系統のオリジナル楽曲でつばきのメンバーに似合わないはずもなくちゃんと魅力も出ていて悪くない。悪くないのですが・・・。
いまいち自分がこの曲にノレないのは何故でしょう?
やはり思うのはカントリーガールズのオールディーズ、レトロ路線と路線が被ってるじゃん!ということです。そこが引っかかる。
厳密に考えれば、カントリーガールズがやってる曲の時代よりもさらに古い時代のものなので違うとも言えます。
しかし、作編曲がカントリーガールズのオールディーズ路線楽曲のメインクリエイターともいえる加藤裕介氏だと言うことから考えても、最初から同じような路線で行こうということが念頭にあったと思われても仕方ないところでしょう。
カントリーガールズのオールディーズ路線が好評とはいえ、それをつばきファクトリーにも当てはめようというのは少し安易な考えではないですかね。
つばきファクトリーがやるべきかわいい系統の楽曲の雰囲気としてもっとふさわしい物があるという気がします。
エレクトロなダンスナンバー路線と共に、インディーズ時代にもうひとつの軸としてあったのが森高千里カバー路線です。
自分はあの2曲が醸し出していたムードが、つばきファクトリーのメンバーにとても似合っていたと思うのです。
かわいらしい曲だけど、どこか洗練された大人っぽさがあるあの雰囲気が。
けして森高のカバーをやり続けろという意味ではなく、あの雰囲気に近いものが良いのではないかということです。
新メンバーの秋山真緒ちゃんや小野田紗栞ちゃんのイメージに引っ張られたのかもしれないですが、誤解を怖れず言うなら『うるわしのカメリア』はちょっと子供っぽすぎるかなと思います。もう少し年齢高め、ハイティーンの女の子を想定したほうが良いのかなと。それこそ初期メンバー6人のイメージですよね。どうでしょうか?
児玉雨子さんの古い時代の仮名遣いを使用した歌詞は凄く良いですね。
ジャケットやMVでの大正浪漫な袴衣装といい、つばきでもこぶしと同じような古風さみたいなものを表現したいっていう意図を感じさせます。
そういうことなら古い時代のジャズっていう選択もわからなくもないですが。
とはいえやはり最近はカントリーガールズが本来ならこぶしがやるべきであろうロック曲をやったり、つばきでオールディーズ、レトロ路線をやったりと各グループの路線、独自性が曖昧になってきてるのは懸念材料なので、ここはしっかり指摘おきたいところです。
まぁ次に期待ということで!

辛夷其ノ壱 全曲考察編 其ノ参

13 押忍!こぶし魂
暑苦しい曲が多いこぶしファクトリーの曲の中で最も暑苦しい曲はこの曲ではないでしょうか。
それでいて曲に込められたメッセージはすっと心に響いてきて感動しちゃいます。星部ショウさんのソングライティングは本当に絶妙ですね。
この曲はとにかく「キメ」。(音楽用語としての「キメ」がなんなのか分からない人はぜひググってくださいね)
印象的な「キメ」が全てのセンテンスに、そこかしこに散りばめられてます。こういう構成の曲はちょっと珍しいですよね。
サビの最後が「キメ」の連続で、その後すぐの間奏でまた「キメ」てくるみたいな。冷静に聞いたらちょっと笑っちゃいます。
あとこの曲も終わりかたが爽快でいいですね。このときのはまちゃんの天まで突き抜けそうなシャウトが素晴らしい。
間奏明けのみなみなの「時が経っても決して忘れないように」のとこも素晴らしい。みなみなソロパートで一番好きなとこかも。

14 オラはにんきもの
クレヨンしんちゃん主題歌を爽快なスカナンバーとしてカバー。愛踊祭の課題曲という企画物としての色が濃いのでこのアルバムの中で浮いてるちゃあ浮いてるかな?とはいえ曲自体は好きですよ。スカ風にしたのも大正解。
この曲はこぶしファクトリーの「やりきる力」みたいな物を感じさせてくれます。
大真面目にしんちゃんやみさえのモノマネを思い切りやりきってますから。そこはやっぱ気持ちいい。
「ゾーさん ゾーさん」などというアホみたいなフレーズのところをはまちゃん、れなこという美形二人が任されてちゃんとやりきっちゃうのがこぶしファクトリーらしいなぁって気がします(笑)
エンディングはこぶしファクトリーコメディリリーフ役として最高の舞台を用意された悪ガキコンビ(藤丼とたぐっち)が、イキイキと締めくくってくれます!
悪ガキコンビといえば黄金期モーニング娘。における辻加護コンビをなんとなく連想しますが、そういえばこの曲もミニモニ。感が少しあるような気もします。

15 GO TO THE TOP!!
爽快で抜けの良い疾走感あふれるファンキーなロックナンバー。
編曲の鈴木俊介氏いわく「70年代のファンクロック」(アプカミでのインタビュー)だそうですが、自分は世代的にレッチリを連想したりしました。
スティング宮本氏による弾きまくりベースソロがかっこいい。さぞかしどや顔で自分のテクニックをひけらかしてくれたのかと思いきや、アプカミのレコーディング映像見ると無理難題を押し付けられて困ったような顔しながら弾いていて笑ってしまいました(笑)
この曲は早くライブで見たいです。なぜならラストでのあやぱんフェイクがあるからです。きっと生で聞いたら気持ちいいだろうなぁ。あやぱんならばっちりきめてくれるはず。それくらいの信頼感をあやぱんの歌に自分は持ってます!
あとメンバーの歌唱的には、必死感が出るほどかわいいたぐっちの「臆病なままのわたしを 今」から、かっこいい歌い方が様になってないのが何故かかわいく聞こえるというアイドルマジックを感じさせてくれるれなこの「ぶっ倒して」へのリレーのとこが好き。
あとはラストサビの藤丼「ぶっ壊して」の勢いある感じが良いです。

16 桜ナイトフィーバー
KANの曲をダンスマンアレンジでカバー。
桜の気持ちを歌ったということなんですが、こぶしファクトリーというか、10代の若い女の子が歌うと、それが思春期特有の悩みを歌っているように聞こえます。
あとやっぱりアイドルという「旬」が限られている存在の儚さを桜の儚さに重ねたりして切なくなったりしちゃいますね。それゆえなのか、はまちゃんの台詞「桜もこぶしも咲き誇れ 」を聞くと何故か毎回泣きそうになるんですよね。
ダンスマンのアレンジのテーマとしてこぶしファクトリーの特徴を考えて力強さを加えたとのことで、シンガロング風コーラス入れたのもそのひとつだと思うんですが、これが意図とは違うのかもしれないけど、切なさみたいなものを凄く演出しまっくっていてほんと良い。
この曲だけじゃなくこぶしファクトリーの曲はシンガロング風なアレンジがなされてる曲が多いですね。
桜がテーマのディスコなナンバーで楽しく盛り上がる曲なのに、なぜか胸がきゅっと切なくなる余韻が残る。名曲!

17 辛夷の花
大まかなことはハロプロ楽曲大賞2016のとこや総論編のとこに書いてあるんで読んで頂ければ。
細かいアレンジや構成のことを言えば、まずこの曲安易にストリングス使ってないのが良いじゃないですかね。
その代わりなのか二番のサビから温もりのあるおっさん3声コーラスが入っているんですが、これがやっぱすごく良いですよね。星部ショウさんアレンジャーとしても確かなセンスを感じさせてくれます。この人やっぱ凄いなぁ。
あと色んな曲で書いてるんですが終わりかたが良いですよね。アウトロが短い!スパッと終わる。しつこくなりすぎないところがこの曲の誠実さを表してると思います!
メンバーの歌唱は全てどこを切り取っても良い!全員良い!
みなみな推しとしてひとつだけ言っておくと、みなみなのラストサビの震えるような声での「人々の」ところは、ツアーで歌ったFIRST KISSでの試行錯誤が結実したものなのかなぁとか思うと感動が倍になりますね!
落ちサビのユニゾンのところは、アイドルソングでしか味わえないような、どこかあどけなくかわいらしい響きが感動的に胸に迫ってきて、アイドルソング好きで良かった!と思わせてくれるところです!
いやぁ本当に良い曲だ!名曲!

辛夷其ノ壱 全曲考察編 其ノ弐

08 バッチ来い青春!
チョット愚直に!猪突猛進の流れをくんだファンキーなロックナンバー。
シンセやブラスなどの派手な上物のないシンプルで無骨なサウンドがベースになっているがゆえに、金属バットでボールを打つ音が鮮やかに響いてインパクト大です。
この曲がなにより良いのは終わりかたが爽快なところですね。ゲームセット!
あとCメロからギターソロへの雪崩れ込みかたが凄くエモい!
野球テーマというギミックがありなが
ら、そこばかりに気をとられずにあくまでストレートに感情に訴えてくる曲になってるというのが良いですよね。ドスコイ!ケンキョに大胆もそうですね。
メンバーの歌唱的には2番Aメロのさこちゃんの「ビビんなよ」の「ん」のとこが好きかな。歌詞カードでは「ビビるなよ」って書いてあるんですが。
あとやっぱりラストサビのあやぱんのフェイクですかね。気分盛り上がります!

09 残心
弓道部の先輩に憧れる後輩の気持ちを歌った青春感あふれるフォークソング
アルバムの中で最もメンバーの歌唱という点で聞き所の多い曲になってると思います!
まず本人いわく「震えてるような声で歌った」というAメロのあやぱん。特に2番ですよね~。パワフルなだけじゃなくこういう表現もできるのだとその確かな表現力に舌をまきました。
れいれい、さこちゃんの年少組が大人の余裕みたいなものを感じさせる歌を歌ってるのが面白いのですが、その逆に力の 入りまくった、必死感みたいなものを感じさせるのが、藤丼、たぐっち、はまちゃん。
藤丼とはまちゃんは特に終盤Cメロでの切迫感あふれる歌声が素晴らしい。Cメロはグイグイとメンバーの歌唱で曲を盛り上げていってます。
そしてたぐっちは必死感が出るとなぜか凄くかわいい!「全て教えてくれた先輩」のところ、かわいさ100万点叩きだしてます。こぶしの曲はかわいい曲があまりないので、かわいさ100万点はなかなか出ないのですが。まだあどけなさが声に残ってることが関係あるのかな?
れなこのナチュラルさは良いアクセントになってますね。台詞の変に演技演技してないとこも良いと思います!
そして最後の最後みなみなの「ありがとう」の一球入魂感も素晴らしい。ここの部分は少し演歌的なニュアンスもありますね。
あとこの曲の歌詞の主人公も、主人公が憧れる先輩も、性別が分かるようになっていないのが良いと思いました。
主人公が女子で先輩が男子。みたいなありがちな構図になってないのが良いですね。
女子が女子に憧れたり、男子が男子に憧れたり、男子の後輩が女子の先輩に弓道人として憧れたりすることだってあると思いますからね。今の時代に必要なバランス感覚だと思います。

10 サバイバー
こぶしファクトリーの初主演舞台「Week End Survivor」のテーマ曲。
まだこの舞台が上演されていたときにはグループの結束がまだ固まっていなかったというエピソードが今になって出てきてるのですが、その頃のメンバー間に流れていた緊張感みたいなものを想像しながら聞くと味わい深いものがあります(笑)
作編曲はハロプロ演劇ではおなじみ和田俊輔氏。ダークなヘビィロックでなかなかかっこいい。
歌詞は舞台の設定を説明しているようなものなので舞台見ていない人にはなんのこっちゃでしょうが、これを機会にDVDで「Week End Survivor」見てみるきっかけになれば良いかなと思います。

11 サンバ!こぶしジャネイロ
わりとまんまの本格派サンバです。でもサンバでもこぶしを効かせて歌うのがこぶし流。
ライブで盛り上がる曲なので今後も歌っていってもらいたいのですが、歌詞が2016年限定みたいなとこがあるのでそこどうするのかな?っていうところが気になるところではあります。
編曲はhasiejaneiroという方。これ橋本慎さんなんですよね?サマーレゲエレインボーも橋本さんの編曲みたいですが、中南米音楽に造詣がある方なんでしょうか?
橋本慎さんがチーフディレクターとして帰ってきて、ハロプロ楽曲における生音志向見たいものが復活したりとか、初期ハロプロ楽曲でもかなり影響力高かったのでは?とか、そこらへんも詳しく語りたいとこですが、ここでは割愛します(笑)

12 TEKI
赤い公園津野米咲作詞作曲による、シリアスモードな切迫感溢れるロックナンバー。
みなみなの「逃げても無駄無駄」がかっこいい。