ハロプロ楽曲大賞2017


カントリー・ガールズ『ピーナッツバタージェリーラブ』(Country Girls[Peanut Butter Jelly Love]) (Promotion Edit)

 

【楽曲部門】

1位 カントリーガールズ『ピーナッツバタージェリーラブ』

ひたすらかわいいのになぜか泣ける!というアイドルソングマジックが炸裂している名曲。やっぱり今年はこれですね!

冒頭のももちソロの高貴で美しい歌声は何度聞いても素晴らしい(泣)

何年かあとこの曲を聞いてももちのことを懐かしく思いだすんだろうなぁ。

残ったメンバーにはこの曲をずっと歌い継いでいってほしいと思います。

 

2位 PINK CRES.『fun fun fun』

楽曲派的には外せないPINK CRES楽曲。

アルバムの曲どれも良かったですけど、小林ひかるさんのゆるふわラップが幸せな高揚感に誘うこの曲に一票!

ハロプロOG楽曲ではありえなかった、今の時代のど真ん中をいく洗練されたサウンドと楽曲のテイスト、そしてユニットの存在感はこれまでの歴史を考えると画期的です。

成功してほしい!.

 

3位 つばきファクトリー『笑って』

つばきにはこういう曲をやってほしかった!し、これからもこういうのお願いします!という意味もこめて3位。

メロディーはキャッチーさと切なさが、アレンジはポップ感とクールなファンクネスが絶妙にブレンド。音楽的強度はとても高いです。

そしてなによりフレッシュ!

一番の新人グループなんだから、ハロプロの伝統は受け継ぎつつ、今までにないフレッシュなグループ像を打ち出してほしいんですけどね。

初恋サンライズも悪かないけど、あれで良しとするなんてあまりに志が低くないですかね・・・。

 

4位 こぶしファクトリー『シャララ!やれるはずさ』

この曲はライブでこその曲なんで順位は低いんですけど、個人的に2017年といえばこの曲!っていうふうに記憶には残ると思います。

今年こぶしはいろいろあったんですけど、ポジティブな出来事もちゃんとあって、一番はこの曲が生まれて、ライブで育って、ほんとに素晴らしいライブ空間を作り出すことができたことだと思います。

こぶしの単独ライブでこの曲を一度体感してほしいですね。ほんとに素晴らしい雰囲気と一体感。青春!って感じで毎回胸が熱くなります。

こぶしアンセムになると思います!

 

5位 モーニング娘。17『ジェラシー ジェラシー』

スタイリッシュでほんとかっこいい。ラップパートも面白い。

なによりわりと新しめのメンバー(野中チェル)がフィーチャーされて活き活きと個性を発揮してるという、ハロプロ的美点を感じさせるところが素晴らしい。

 

次点

若いんだし!、リアルリトルガール、誤爆、The Curtain Rises、きままな片想い

あと、アイドル卒業注意事項は殿堂入り!

 

【MV部門】

1位 カントリーガールズ『ピーナッツバタージェリーラブ』

MVも素晴らしい。めがねに白衣!

2位 モーニング娘。17『若いんだし!』

外ロケわちゃわちゃに間違いなし!(ダンスショットがよけいだけどね・・・。)

3位 こぶしファクトリー『シャララ!やれるはずさ』

いまとなっては・・・。ですが。それでもこの青春感はやっぱりグッと来る。

 

推しメン部門】

野村みな美さん!!

 

 

アイドル楽曲大賞2017 メジャー楽曲部門


私立恵比寿中学 『なないろ』Music Video

1位 私立恵比寿中学『なないろ』

名曲。2017年、別にたいしたことではないですが、この曲に日常のネガティブな感情を幾度となく浄化してもらいました。

切なくも力強いメロディー。スウェディッシュポップを想起させるさわやかでぬくもり溢れるアレンジとサウンド。何よりメンバーの想いが伝わってくる、若さゆえの勢いのある歌声が素晴らしい。

多くは語りませんし、たいしたファンでもない僕が言うのはおこがましいですが、【また笑いあって くだらない話しようよ】という歌詞が帯びている意味を考えると胸がしめつけられます。

しかし最終的にはちゃんと前向きになれるんですよね。この曲。

それがほんとに尊い

(いちアイドルファンとして天国の松野莉奈さんにこの1位を捧げます。)

 

2位 さんみゅ~『桜色プロミス』

3位 さんみゅ~『風のミラージュ』

『桜色プロミス』はアイドルソングらしい高揚感にあふれていて最高です。切ない『風のミラージュ』はイントロのシンセの時点ではっきりと名曲であるとわかります。両曲とも間奏あけのソロパートリレーがエモーションの最大風速を叩きだすところがたまらない。

一時期は危ぶまれましたが・・・。リリースされて本当に良かった!!

 

4位 欅坂46『エキセントリック』

斬新すぎる衝撃的な振り付け込みで!

デビュー以来のダークな路線がこの曲で極まった感。

 

5位 RINNE HIP(吉田凜音)『裏原ンウェイ』

フィメールラッパーとしての方向に舵をきった凜音ちゃん。

どの曲も良かったですが、あくまでアイドルソングとして見た場合、凛音ちゃんの「やんちゃかわいい」魅力を表現できてるこの曲が優勝じゃないでしょうか。

 

アイドル楽曲大賞2017 インディーズ地方部門 


【MV】ベボガ!(虹のコンキスタドール黄組)「4文字メロディー」史上最多!?37社のCM入りMV!

 

1位 べボガ!(虹のコンキスタドール黄組)『4文字メロディー』のMV!

 アイドル楽曲大賞にはMV部門がない!なので、斬新すぎるこの曲のMVのすばらしさを称えるために楽曲部門の場を借りたいと思います!

MV冒頭にこんな字幕が出てきます。「このミュージックビデオは制作費を補填するため一部に広告が含まれております。ご了承ください。」

書いてあるとおり本当にMVに広告とCM映像がはさみこまれます。

ただ意味もなくむやみやたらに挟み込むのではなく、イメージシーンのシチュエーションや歌詞と、提供企業の業種、サービス内容、販売している商品がちゃんとリンクするように作ってあります。

たとえばメンバーのひとりが木に片手を置いてカメラに向かって微笑むというイメージシーンでは、「良質な木材なら 木と生きていく。花尻木材店」という広告が挟みこまれるという具合。

どのシーンもなにげによく練られていて関心します。まぁ中にはこれは無理やりだろ!と思うものもありますが(笑)

「だ・い・す・き」という、この曲のタイトルにつながる最重要な歌詞のところに、美術鋳造会社にちなんだ「だ・い・ぶ・つ」と、福岡の飲食店の名物「た・い・め・し」をかぶせてきたところが一番の爆笑ポイント。最重要なとこに一番パンチの効いたギャグを持ってくるのが心憎い!

あと合成されるCM映像の大半が地方U局で流れているような昭和感あふれるチープさで、それによって画質がころころ変わるのも味わい深いところですね。

制作費が足りないことを逆手にとった工夫とアイデア。どんな状況でもめげずに最大限発揮された「ちゃんとした」クリエイティビティによって、誰も見たことない、斬新で笑える、それでいてきちんとメンバーが魅力的に見えるという離れ技なMVが完成しました。

ほんとに素晴らしい!

予算があるとかないとかそんなことは良い物を生み出すには関係ないことなんだなぁと。重要な物はなんなのかこのMVを見ると考えさせられますね。

 

2位 アイドルネッサンス『5センチメンタル』

思春期の恋愛模様をセンシィティブに描いた傑作。

ミニアルバムの曲どれも良かったですけど、ノスタルジックなテクノサウンドがぐっとくるこの曲が一番好きです。

【「中間テストへの意気込みを では、どうぞっ」君はいつもずるいヒーロー 無邪気なのだってずるいよ 右手のマイクで】

ここの歌詞が気恥ずかしくなるけど最高。想像して悶絶!

 

3位 つりビット『Get ready Get a chance

4位 脇田もなり『Boy friend』

5位 WHY@DOLL 『キミはSteady』

おしゃれかわいい曲には抗えないなぁ。と思いました!

3曲ともメンバーの歌声がちゃんと魅力的に映えてるのが良いですね。

 

 

 

 

アンジュルム今さらの風林火山感想と新曲「マナーモード/キソクタダシクウツクシク/君だけじゃないさ…friends」について

11月11日中野サンプラザでのコンサート、『「Black&White」 special~風林火山~』観ましたけど、とても「攻めた」内容で良かったです。
アンジュルムの基本型を踏まえつつ、前半にダークな世界観の曲を固めたことで、今までとは一味違う深みのあるムードを作れていたのがなにより素晴らしかったですね。
あとやはり個人的に高まったのは終盤での『地球は今日も愛を育む』ですかね!
そのひとつ前の曲がドンデンガエシで、普通その流れでいけば次もアップテンポの盛り上がる曲を続けるであろうところで、あえてそうはせずに『地球は今日も愛を育む』という非常にクールで淡々とした、独特の世界観を持った曲をやるという。
そこに「安易なところに絶対に留まってやるもんか」とか「他とは違うグループ像を提示してやるんだ」というような、志の高さと攻めの姿勢をビンビンに感じて痺れました。本当にかっこ良かった!
ここで有頂天LOVEとかスキちゃんとかやればそりゃみんなハッピーでしょうし盛り上がるでしょうよ。でもでもでも!そういうところに安住してていいのかよ!ってことですよ!
あえて言っちゃうと安易にそこに安住してしまうっていうのは志が低いというか、アンジュルムって素晴らしいメンバーが揃ったグループには相応しくないとさえ思います。もっと高みを目指してほしい!と思うのは僕だけですかね・・・。繰り返し言ってることですけどね。
あとやっぱり言っておかなけゃいけないのは、『地球は今日も愛を育む』って曲自体が本当に素晴らしいということ。つんくさんが本当に良い曲を残してくれました。この曲がスマイレージ時代のラストシングルってところにも特別な意味を感じられずにいられませんでした。
あの瞬間にスマイレージアンジュルムが本当の意味で幸福な融合を果たしたと思っています!

そんな中野サンプラザでのコンサートでも披露された新曲3曲が映像作品としてDVDとBlu-rayでリリースされました。
通常のCDによるリリースとは違う形態での新しい取り組みは単純に新鮮で良いなと思います。
動画配信サイトを使った生放送やVRなど、スマイレージ時代からなにかと最新映像技術を取り入れてきたグループらしい展開だなと思いますし、新しい分野を切り開いていくような、時代の先端を行ってるのでは?というようなワクワク感もあります。
肝心のMV自体の出来は、今までのハロプロMVよりは多少凝った作りになっているかなという所に留まっているきらいもありますが、はじめの一歩としては及第点かなと。次に期待ということで。

それぞれの楽曲ですが、『キソクタダシクウツクシク』はダークでゴシックな雰囲気の荘厳なロックナンバーで、『乙女の逆襲』や『マリオネット37℃』『愛さえあればなんにもいらない』あたりの系譜上にある楽曲。かっこいい。
アンジュルムが築いてきたグループ像からするとこれが王道という気もします。
風林火山の前半にこういうタイプの楽曲を固めてましたし、アンジュルムの得意分野のひとつとしてこれからも提示していこうとしている世界観なのかなと思いました。
アダルトなムードの歌詞ですが、さすが亜伊林さん。(三浦徳子先生の別ペンネーム)とても上品に仕上げてくれました!これがつんくさんだともっと下世話になっちゃうだろうし・・・そういう意味でも良かったです!

『君だけじゃないさ…Friends』は、繊細でありながらもアンジュルムらしい前向きなパワーを感じさせるエモーショナルなナンバー。
聴いてる人を優しく包み込むようなムードが感動的です。
前作の『ナミダイロノケツイ』と同じような路線と言えるのかな?
『ナミダイロノケツイ』はアレンジがちょっと古臭いのでは…。というような苦言を呈したくなるところがあったのですが、この曲ではそのあたりばっちりクリアされていて素晴らしい。
繊細かつ壮大な音響派的アプローチの、高クオリティなアレンジを担当したのは平田祥一郎大先生。ヒラショーに任せとけば間違いない!
あとアレンジとか構成の話しで言えば、サビで2ビートになって疾走感出してくるのがアンジュルムらしくて良いなぁと。
あとあまり指摘されませんがサビの「HEY!」っていう掛け声。あれが青春感というかグループの団結感みたいなのが出ていてグッときてしまうところ。(あそこはヲタクがライブで叫んだら良いと思います。)
星部ショウさんの歌詞とメロディーも良いですね。メロディーは泣きのツボを押しまくりで強度が高い。リーダーのあやちょがグループを引っ張っていってるところを想像して書いたという歌詞も泣けます。アンジュルムへの思い入れを強めてくれるような曲だと思います!
メンバーの歌唱は、中心的に歌っている、かみこちゃんとかわむーのピュア感溢れる歌声がこの曲の誠実さの純度を高めている気がします。そのふたりをサポートするようにしっかりとむろたんが締めているいう感じ。良い歌割りです!

『マナーモード』はポップなロックナンバー。
うーん。ライブ映えしそうだし悪くはないと思いますが・・・。
イントロの、サビメロと同じフレーズを弾いているギターソロの部分を始めとして、どうしてもどこかイナタイというか垢抜けない印象になってしまうのは何故でしょうかね。
確かにポップでキャッチーではあるから間口が広いとも言えるますが無難すぎるという気も・・・。
もっと攻めても良いのになぁと思うんですがね。

まぁしかしなんだかんだで今回のシングルはそれなりの充実作だと思います!
それでもやっぱりもっとできるぞ!という気もするので2018年に期待!

モーニング娘。17「⑮Thank you, too」

現状ハロプロ楽曲制作体制はおおまかに分けて、橋本慎氏をトップに置いたチーム橋本と、つんく氏をトップに置いたチームつんくの2つの体制あるということが分かっています。
いくらつんくさんが素晴らしい才能を持ったクリエイター、プロデューサーだとしても、全てのグループの全楽曲を手掛けるとなると、それぞれの楽曲のクオリティにムラが出来てしまうのは仕方のないところです。モーニング娘。に力をいれてるときは他のユニットの楽曲の出来がイマイチ・・・。だとか、またその逆のことも起きてしまうというような不幸な現象を減らし、常に全グループが高いクオリティの楽曲を享受できるようにするために、つんくプロデュース以外の体制も用意しておくというのはとてもとても正しいと思います。
この体制になってから数年たちましたが、いまのところはなかなか上手く行ってると言っていいのではないでしょうかね。

前述の2つの体制はそれぞれの楽曲を並列に置いておけるシングルでは無理なく共存できるのですが、ことアルバムとなると難しい問題が持ち上がります。
アルバムは、曲順や収録曲をどれにするかなどによって全体のクオリティが決まってくるものなので、どちらの体制のどの曲をどういう順番で並べるか。などをイニシアチブを取ってコーディネートする人物、プロデュースする人物が必要になってくるのかなと思います。
じゃあそれは誰がやるのか、現状誰がやっているのか?
こぶしファクトリーの『辛夷其ノ壱』なら、チームつんく楽曲が一曲もないのでやり易かったと思いますし、なんとなく橋本慎さんが仕切っていたんであろうことが想像できます。しかしモーニング娘。のように、チームつんくとチーム橋本楽曲がそれぞれあるようなグループはどうするのか。℃-uteやjuice=juiceのアルバムではどうしていたのか・・・。

今回のモーニング娘。の新しいアルバムは。ボーナストラックの愛の種をのぞく全14曲中チームつんく楽曲が11曲+過去のつんくプロデュース楽曲1曲、チーム橋本楽曲は2017年リリースのシングル楽曲の2曲。とつんく色がかなり強い内容になっています。

ここまでくればアルバム全体のプロデュースもつんくさんなのでは?と思いスタッフクレジットを確認しましたが、そのような記述は確認できませんでした。
アルバム全体の制作体制がどうなっているのかは謎のままですが、今回の収録曲がほぼすべてチームつんく楽曲という割りきった判断は、アルバム全体に一本筋を通したまとまりのある物にするためには賢明な判断と言えると思います。
余計なノイズになるものがあまりなく、全体を通してすんなりと聴けて良かったです。
モーニング娘。に関してはこれからもチームつんく楽曲を軸にして、かつてのつんくプロデュース体制に近い形を維持してやっていくという方向性の提示なのかもしれませんね。
割りきった判断といえば、シングル曲も収録されたのは2017年のものだけに留め、全体のボリュームも抑え気味にしました。ここらへんは卒業したメンバーとの兼ね合いみたいなものも少しある気はします。
これからリリースされるであろう他のグループのアルバムでも、今回のようなバランス感覚を持って作って頂けたらと思います!

肝心の内容ですが、ここ数年つんくさんが押し進めてきたEDM路線の流れを継続したものになっています。
全体のトーンはクールというか抑え気味で、『青春小僧は泣いている』のようなぶっ飛んだ曲がないので少し物足りないような気もしなくもないですが、大久保薫平田祥一郎、両氏がアレンジを手掛けたの熱量の高いエレクトロサウンドの楽曲はどれも高クオリティで聞き応えたっぷり。

地を這うようなベースリフが鮮烈なフックになりながら、全体のミニマルでクールなトーンが最高にかっこいい『CHO DAI』
同フレーズの繰り返しとハウス的なビートでダンスミュージックとしての機能性を高めつつも、どう聞いてもつんく楽曲!な個性を打ち出す『私のなんにもわかっちゃいない』
少しアダルトなムードのデジタルなジャズファンク『Style of my love』(飯窪、小田、牧野のユニットは初期タンポポを思わせる説得力ある組み合わせで素晴らしい!飯窪さんちゃんと歌える!)
切迫感溢れるトランス風ナンバーにアイドルソングらしいフックを散りばめた『ナルシスかまってちゃん協奏曲第5番』
あたりが個人的には好きです!

あと個人的にグッときたのは『青春Say A-HA』→『若いんだし!』の流れですね。
この2曲は10代という難しい時期を芸能活動に捧げるアイドルたちへの的確な批評眼と、そこだけに留まらない温かい視線を感じます。
『青春Say A-HA』のサビの歌詞が凄い。
【「コソコソ恋愛」ってな なんか燃えるけど バレなけゃ良いってな そんな意味でもない ひとつ選ぶのって なんか難しい こんなのこんなのこんなのは 青春なんかじゃない】
【「堂々恋愛」ってな なんか素敵でも 他人にとっては 迷惑なんかもね まっすぐ生きるって なんか難しい そんでもそんでもそんでもね なんか眩しい】
どうだこれ!こぶしファクトリーのヲタとしては具体的な人物が思い浮かんでしまうところですが・・・。そんなことを抜きにしてもとても良く出来た、それでいて色々と考えさせられる歌詞に唸ってしまいました。深い!
そんな歌詞からの流れで10代の迷いや、違う道へと向かう決断を温かく祝福するような『若いんだし!』を聴いたら泣くしかない!
んー。やっぱりつんくさんはアイドルソングの作り手として一段高いレベルにいると改めて実感!

アンジュルム秋ツアーセットリスト不評問題から考えたこと。


アンジュルム『出すぎた杭は打たれない』(ANGERME[TheNailThatSticksOutTooMuchDoesNotGetHammeredDown])(Promotion Edit)

 

PefumeとBABYMETALという、アイドルという枠を超えて一段高いステージに上がったアーティストへと成長したふたつのユニットに共通しているのは、楽曲の音楽的ジャンル、振り付け、MVやアートワークといったビジュアルに至るまで、一貫したコンセプトを高い質で貫き続けているということでしょう。

なぜ一貫したコンセプトを貫き続けるとそうなれるかは置いておいて、客観的な事実としてそういったことがあるのです。(もちろんアミューズという超大手の事務所だからこそのアドバンテージというのも当然あると思いますが・・・。)

最近ブレイクした欅坂46も「社会や大人へ反発する若者」というコンセプトをデビューから(とりあえず今ままでは)貫いているように見えます。

ハロプロで考えてみても、モーニング娘。が「再ブレイクか?」というところまで勢いづいていた頃は、EDMとフォーメーションダンスというぶれない一貫性がありました。

最近のハロプロ楽曲やユニットを見るときに自分は「一貫したコンセプト、それによるグループごとの独自性がきちんと表現できているか」という視点を持つようになりました。

自分がこぶしファクトリー楽曲が素晴らしいなと思うのは、ロックを中心とした生演奏バンド要素が濃い音楽的な方向性。和な物や日本の伝統的な要素を歌詞や振り付けなどに取り入れる。こぶしを効かせた歌唱法を多用する。というぶれない一貫したコンセプトをデビュー以来保ち続けていることです。そういう流れがあるからこそジャンル的には自分は苦手な部類だったフォークソング風の辛夷の花がすんなり受け入れられたというところはあるんだと思います。(そういうことを抜きにしても伝わる力が辛夷の花にはあります!)

 

さてこのブログの本題であるアンジュルムの場合はどうでしょうか。シングル曲の音楽的なジャンルでいえば、ファンク、メタル、EDMとバラバラですが、「攻撃的で反骨心がある」という雰囲気は大器晩成以降しばらくは一貫して保ち続けていたように思います。そしてそんな攻撃的な雰囲気が、前身であるスマイレージにも今までのハロプロユニットにもないグループの色になりかけていました。

しかしそれがブレつつあるんじゃないかという危惧を自分が抱き始めたのは、糸島Distance、忘れてあげるという、保守的なグループに見られかねない歌謡曲的な楽曲をシングルの表題曲にしたときでした。

二曲とも曲の出来は悪くないのですが、今まで積み重ねて築きあげてきたもの、グループの独自性、個性、「攻撃的なアンジュルム」というイメージを後退させかねないタイプの楽曲だと思ったのです。

そして最新シングルの『愛さえあればなんにもいらない/ナミダイロノケツイ/魔女っ子メグちゃん

この三曲のどれにも「攻撃的なアンジュルム」を見つけ出すことができませんでした。後退してしまったのか・・・。

『愛さえあればなんいもいらない』は全体の音楽的な方向性、アレンジは非常に重厚な物を目指しているのに、歌唱と歌詞が軽い印象が強く、結果的に非常に残念な、中途半端さが目立つ楽曲になってしまっていると思います。

特に歌詞はありがちな深みのないラブソングに聞こえてしまっています。アンジュルムが築いてきたグループの色を考えるとこれは合わない。

メンバーの歌唱については、ディレクションかキーの設定が失敗してるのでしょう。

『ナミダイロノケツイ』も歌詞に込められた意味を考えると、とても感動的な曲なので悪くは言いたくないのですが、80年代、90年代前半のJ-POPを彷彿とされるアレンジがアンジュルムの色にあっていない、保守的に見られかねないような印象にしてしまっていると思います。もっと現在のシーンの真ん中、先端を行くようなアレンジだったら、例えばモーニング娘。のThe Visionのようなアレンジだったら、シングルの表題曲としてありだったかもしれません。

魔女っ子メグちゃん』はイベントとのタイアップ曲なので文句は言いません。「ふたつの胸のふくらみは」という刺激的な歌詞を最年少メンバーが歌うというところがあることで、三曲の中でこの曲が一番攻めた印象になってしまってるのが皮肉に思えます。

このように今「攻撃的なアンジュルム」というムード、グループの独自性は崩壊の危機をむかえている。と言ってみたくなってきているのが個人的現状です。

自分はアンジュルムになってから、大器晩成以降築きあげてきた「攻撃的なアンジュルム」というものを貫いてほしいと思っています。アンジュルムに今までのハロプロにも、アイドルシーンにもいなかったタイプのグループになってほしいのです。

PerfumeやBABYMETAのように一貫したコンセプトを保ち続けて一段高いステージを目指してほしいのです。

 

最近のアンジュルムファンの話題といえば秋のライブツアーのセットリストでしょう。

これが自分が知る限りとても不評です。曲数が少ないのが一番の不評の原因なのでしょうが、それと同じくらいの原因としてスマイレージ時代の曲が少ないというのがありそうです。

最近のアンジュルムのライブのセットリストを語るときにどれだけスマイレージ時代の曲をやったか。が話題に上ることが多いように思います。そしてそれは「スマイレージ時代の曲が多ければ良いセトリ、少なければダメなセトリ」という風潮につながってきているように感じています。

自分もスマイレージの曲はどれも好きですし、やってくれたらうれしいのは間違いないのですが、それと同時にアンジュルムになってから築きあげてきたものを大事にしてほしいとも思うのです。

ライブにおける安易なスマイレージ楽曲の連発はアンジュルムというグループの色、独自性を見えにくくし、壊しかねないと思うのです。

だから前出の風潮に少し違和感を感じてしまいます。

しかしまったくスマイレージ時代の楽曲をやらないというのも無理がありますし、寂しいのでやってもいいと思いますが、どの楽曲をどこに組み込むかは熟慮が必要だと思います。アンジュルムになってからのグループの色を壊さない、整合性がきちんと取れたものを選ばなくてはいけないでしょう。

これから作るであろう新しい楽曲をどのような曲にするか、ライブのセットリストをどするのか、アンジュルムというグループの方向性をどう持っていくのか・・・。すべての面でいまもう一度立ち止まって考えるタイミングにきていると感じます。

ロックインジャパンフェスへの出演、蒼井優の「アンジュルム好き」表明・・・。機運が高まってきている今だからこそ!

アンジュルムが今までにない新しい存在感を身に着けたアイドルになるのか、アイドルという枠をこえた一段高いステージにたつアイドルになるのか、それとも「何でもあり」の今までのハロプロのグループとかわらないグループになってしまうのか・・・。

今その分かれ道にたっているといったら大げさでしょうか。

 

 

 

 

つばきファクトリー『就活センセーション/笑って/ハナモヨウ』


つばきファクトリー『就活センセーション』(Camellia Factory[Job hunting sensation])(Promotion Edit)


つばきファクトリー『笑って』(Camellia Factory[Smile])(Promotion Edit)

 

「優等生」「真面目」という言葉が、面白味がないだとか無個性な存在だとかいう、ネガティブな意味合いで使われるというシチュエーションが我々の日常生活の中では往々にしてあるものです。本来は良い意味で使われるべきなのですが。

ことアイドルにおいても、それらの言葉はあまり褒め言葉として使われることは少ないように思います。特に最近は個人のキャラクターでも、グループのコンセプトでも、楽曲でも、どれだけ型破りなことができるかの競い合い。みたいな状況が強く存在してるように思いますし・・・。(揺り戻しのような流れも最近は勢い増してきたかな?)

しかしそんな状況の中で「優等生」「真面目」というキャラクターも使いようによってはアイドルにとって強烈な武器になるということを、つばきファクトリーの2ndシングルの曲たちが示しています。

特に『就活センセーション』はなかなかのものです。

リクルートスーツ姿で企業に対して忠誠を誓うような歌詞と振り付け。TVでこの曲が披露された後のツイートを掘ってみたのですが、見る人によっては激烈に嫌悪感を示すくらいに、ブラック企業や日本人の働き方問題が取り立たされるこのご時勢ではインパクトがあったようで・・・。(まぁこの曲を作った中島卓偉氏にも、製作スタッフの皆さんにもそんな社会問題に訴えていこうというような意図はなく、単純な就活生への応援歌くらいの感じだったとは思いますけど。)

そもそも今回の就活というコンセプト、仕掛けは、つばきファクトリーが持たれている「真面目」「優等生」というイメージを逆手に取ったアイデアではないでしょうか。

真面目で優等生というイメージを保ったまま、とてもインパクトのある攻めた楽曲、パフォーマンスを作り上げられたというのは何気に凄いことじゃないですかね。真面目で優等生で何が悪い。

もちろんインパクトがあれば何でもいいというわけではないでしょう。この曲だって激烈な嫌悪感を抱いた人が出たくらいですから。でもひとまずは褒めたい気持ちのほうが優勢ですね。

曲自体はクールなファンクナンバーでなかなかかっこいい。きしもんの終盤のフェイクもいいですね!

 

そして一方『笑って』は、真面目で優等生という自分たちが持たれてるイメージに対しての複雑な心境を歌ったかのようなナンバー。『就活センセーション』とは違う角度で自分たちの個性に向きあった曲になってます。

この曲好きです!洗練されててポップで、自分がつばきファクトリーにやってほしかった曲ってこんなの!って感じです。

作詞作曲は津野米咲。ポップでキャッチーでありながら、そこはかとない切なさを絶妙にブレンドさせたメロディーが良くできてます!歌詞も良いですね。ヒラショーアレンジも派手さはないけどおしゃれで最高です。

あと2番サビのあんみぃソロがかわいいですね。

この曲もつばきファクトリーが真面目で優等生だからこそ生まれた名曲なわけで、やっぱり真面目で優等生でいい子なのは悪くない!

 

さらにもうひとつの『ハナモヨウ』は、好評だった『初恋サンライズ』の流れを汲んだアップテンポなマイナー調ダンスナンバー。

初恋サンライズより、80年代アイドル歌謡感と哀愁を増した雰囲気もまたつばきメンによく合います。

悪くないけど個人的にはこの路線はやっぱりそんなに好きではないかな。